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『魔法使いの嫁』(1)感想・レビュー(ネタバレ注意)

せっかくのGWなのでお散歩がてらに本屋を何軒かはしご。

「人外×少女」という帯と表紙の骨紳士に惹かれて買ってみた。

 

物語は人身売買のシーンから始まり、とある日本人の少女が魔法使いに買われる。

彼女の名前はチセ。

チセを買った魔法使い・エリアスはロンドンの西にある自らの家にチセを招き入れる。

薄汚れたチセを風呂に入れ、丁寧にもてなしてくれるエリアス。

あたたかい風呂、あたたかい食事、あたたかい寝床。

特殊な能力故に親戚をたらい回しにされていたチセにとってそれは驚きでもあった。

 

エリアスの見た目はまさに人外。

身体は人間の男性に似ているが、頭は獣の骨になっている。

作中で人間の姿に偽装するシーンが出てくるけれど、私としては骨頭の方が好きだったりする。

表情を読み取るのが難しそうな見た目に反して、彼が紡ぐ言葉はいつもあたたかい。

 

タイトルからもわかるように、エリアスはチセを嫁にしようとしている。

そのプロポーズはあまりにもスマートでにやにやしてしまった。

敢えて引用は避けるので気になる方は是非手にとって確認していただきたい。

1巻の時点ではふたりに進展は見られないけれど、あとがきによると2巻以降で進展が望めるとのことだったので楽しみにしている。

 

作中に出てくるキャラクターは妖精からドラゴンまでさまざま。

個人的には猫の王が賢く可愛くて好き。

 

アイテムもとても魅力的で、月晶花の水で鍛えた海鋼岩のナイフ・鳴神鳥の羽で織った外套・水棲馬の皮とベルト一式……なんてどんな物かは知らなくても字面を見ただけでわくわくしてしまうものばかり。

 

ファンタジー世界や人外が好きな人なら間違いなくハマるであろう作品である。

魔法使いの嫁 1 (BLADE COMICS)

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