『ダンジョン飯』(1)感想・レビュー(ネタバレ注意)
ダイエット中は夜中に腹が減る。
夜更かしのお供にとこの本を手に取ったのが間違いだった……
なんという飯テロ。
いや、間違いどころか大当たりだったんだけど……
当然の事ながらモンスターなど食べたことはない。
しかし作中のモンスターはどいつもこいつも美味そうなのである。
歩き茸はエリンギ、大サソリはロブスター……などと脳内変換しつつ読み進めた。
見た目がリアルの食材に近いものは味を想像しやすい。
鶏と蛇の姿をしたバジリスクは単純に美味しそうだなと思った(末期)
特にどんな味なのか気になったのはスライムと大蝙蝠と動く鎧である。
スライムは形状からして干しても水で戻せばプルプルしてそう。
案外フカヒレのような食感だったら面白いなと思った。
大蝙蝠はかなり大きいし見た目が筋肉質なので身が締まってそう。
動く鎧は……動く鎧だけはどうにもわからない。
それなのに美味しそうと脳が判断してしまうのは何故なんだ。
開始3ページで「腹が減ったな」とあるように、この作品は状況的には過酷でもギャグ要素が強めである。ドラゴンに食われた妹を助けに行くというストーリーだが、いい意味でそこには緊迫感がない。
その微妙な匙加減が私には合っていたようでサクッと読めた。
「腹が減ったな」と「面白かった」が交錯する読後感だった。
絵柄も個人的にはかなり好きな部類。
ライオス、マルシル、チルチャックのキャラも立っているし、旅の同行者であり料理人でもあるセンシも愉快なおっさんである。4人の掛け合いが微笑ましく見ていて飽きない。
1巻ということなので2巻も出るようだ。
次巻も夜中に読んでセルフ飯テロするのも楽しいかもしれない。