私の仄暗い趣味とTwitterの闇
日頃自発的にTwitter検索などをあまりしない私だが、
月に1回程度はあるキーワードでTwitter検索をする。
@tosを初めとした@8、@xxx、@catなどの通称「死垢」である。
死垢とは現在は使われていない凍結アカウントだ。
アカウントの詳細を見ようとするとエラーになる。
ちなみに、@nullは現在はどなたかのアカウントになっている(2015.4.23現在)
死垢を使う際には中に人がいないか確認してからにしたいものだ。
死垢を先頭につける事によってTLから自分の発言を隠す事が出来る。
それを応用して、リプの際に「@死垢 @リプ相手」という形式で送れば、
ホームを覗かない限りその会話はTLに現れないという仕組みになっている。
「他人の目に入らないこと」を前提とした使い方をしている一方で、
TL上で「死垢に投げました」なんて発言してホームへ誘い込む構ってちゃんも後を絶たない。
なんという意味ない行動なんだ。
その使い方からもわかるように、まずは愚痴の類が多い。
恐らく「別垢に切り替えるまでもないけどその場でちょっと愚痴りたい時」に便利なのだろう。
ホームを覗かれて見られてしまってもいいレベルの愚痴には最適かもしれない。
私は他人様の愚痴を覗き見るのが好きなので、
キーワードに関わらず愚痴をチョイスして検索出来る死垢が好きなのだ。
ちなみに、私自身はキッチリ垢分けしたい主義なので死垢は使った事がない。
愚痴を流し読みしながらツツッと画面をスクロールしていくと、
死垢を用いた大量のリプの応酬が目に入る。
そう、次に多いのはなりきり同士の会話である。
なりきりと言っても一次創作から二次創作まで幅広いが、
何故か死垢で検索して引っ掛かるのは大抵が一次創作のなりきりである。
12~13年前PBCにハマッていた私からすると、
Twitterをチャット代わりに使うという発想には納得するところがある。
それにしても、リプを使ってロールを回す彼らの会話を見ていると
「自分は二度とそこへは入れないという正体不明な絶望も込み上げて来る。
文章では説明出来ないこの微妙な気持ちに浸るために検索していると言っても過言ではない。
PBC・ロール回しとはなんぞや?と思った方はこちらをどうぞ!
……とリンクを貼ろうと思ったのだが、
リンク先の解説がまさに現役時代の用語説明だったのでまた微妙な気持ちになっている。
かつてのPBCとTwitterでなりきりでは用語もルールも違いそうだ。
よろしく哀愁!という事で用語について気になった方は各自ググッて下さい。
少し話が脱線した。
一次創作のなりきりが何をしているのかといえば、擬似恋愛である。
具体的な事を書くと怒られそうなので割愛するが、
多方面から怒られそうな事をしている故に死垢を用いて会話をしているらしい。
この光景は普通にTwitterをしていてもそうそう見られるものではないので、
正直な話かなり奇妙に映る。
自分が属さない特定のコミュニティーを丸ごと覗き見るような感覚である。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。
ニーチェの名言である。
検索でしかお目にかかれない世界を客観的に堪能した後はいつもため息ばかりが零れる。
閉鎖された世界で楽しむ彼らを羨ましく思う反面、
私の頃とはだいぶ様子が違うなぁという物悲しさでいっぱいになる。
自分の中の綺麗な思い出を穢されたような気さえしてくる。
そういった恨みがましい気持ちを勝手に抱きながら、
一生関わる事のないであろう隣人へ密かに手を振るのだ。